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これまでの作家・研究者支援


第5回(2022年度)

対象者 酒井茂

概要
展示タイトルである「出現するリアル・出現させるリアル」は、本当に表現したいもの以外の要素をそぎ落とし、意思そのものを否定した描画(フロッタージュ=拓版、拓刷り)と絵筆による描写の緻密なバランスを保ちつつ、リアルな画面を形成すること…という作者の取り組みを反映している。フロッタージュは、シュルレアリスムから派生した技法として知られているが、それを伝統的な写実的細密描写と並列同居させ、新たな世界観を成立させようとする試みは新鮮である。扱う画材やモチーフにおいても、マンホールの蓋あるいは道路標識といった我々にとっては極めて身近な対象と直接擦写できる画布を組み合わせ、意匠が凝らされている。



第4回(2021年度)

対象者 Atelier LAPIS 代表 筒井 祥之

概要
かつてヨーロッパにおいて、教会や王侯貴族らが主役だった時代では、絵画や額縁などは煌びやかな世界を作り上げてきました。
Atelier LAPISでは、14世紀から17世紀までの絵画・額縁・彩飾写本の研究・創作を続けています。
機械によるものや、既に加工されたものからでは、決して作ることの出来ない「素材から人の手による創作」により、かつて長い伝統の中で培われていたまばゆい技「古典技法」を見直し、一つひとつを大切にしていた創作の起源を、現代に甦らせ、更なる可能性を探求しています。



第3回(2020年度)

対象者  下薗博昭 氏・友清大介
企画内容 「生の兆し」絵画作品展

概要
下薗氏は動物、友清氏は人物・静物と、注力する対象は異なるものの、ともに長い油彩画の歴史とその中で培われた技法の深い理解に基づいてそれぞれの制作活動を続けています。今般の企画は、表面だけを写す「写実」「細密」を超え、見える絵画以上の「鑑賞者の五感に働きかける絵画」を志向する両氏の取組みのエッセンスを展示するものです。



第2回(2019年度)

対象者 黒猫の美術教室 代表者・丸山健太

概要
真摯に美術を勉強してみたい子供にとって、今の学校や身の回りには学ぶ機会がなさすぎる… そうした自らの経験から丸山氏は、自ら童画分野の絵画作品を制作する一方、小中学生を対象に本格的な美術の魅力を伝える実践的活動として、美術教室を主宰している。本件はその活動と成果を取りまとめ、展示するものです。



第1回(2018年度)

対象者 鳥越 一穂
テーマ 「研究 銅板油彩画とその制作をめぐって―実作者の観点から―」

概要
本研究は、写実絵画・細密描写が新しい角度から見直される今日、16・17世紀のイタリアやフランドルで盛んに制作されていた銅板油彩画の技法をあらためて探求し、制作の現場で応用される途を開くため、寄与しようとするものです。



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